暑い。無駄に暑い。
地球の温暖化?
あたしたちを蒸し焼きにしてどうしよーってゆうんだろう。
このエネルギーをなんか他の事に活かせないもんなのかな。

それとも  あぁ

あたしたちの中から抜けてったエネルギーが 

夏を 

   暑く

      暑くしているのかもしれない。






















































 
蝉時雨




































ミーンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン

ミーンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン

ミーンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン











最近セミの声がウザすぎる。

異常だ。


フツー田舎とかでもっと鳴くもんじゃないのか?


都会では最近見ないわねーセミ

昔はうちの庭でも鳴いてたもんだぞーみんみんうるさくてなぁ

えーうそーセミがー?


とかいう感じじゃないのかよ?

そこで地球のだめっぷりを感じるところじゃないのカヨ!?






・・・・・



でも
かえって

緑が減ったからかもしれない。




田舎出身だという数学の先生も

こっちはセミが異常にうるさいですね

と 愚痴をセミにぶつけていたし。



こんな大都会トーキョーには緑なんて少ないから

無駄に広大な敷地内にやたらと緑を植えつけてある氷帝には

そんな居場所をなくしたセミたちが集まっているのだろう。








なんて情緒の無い






















暑さともともとの運動不足のせいで

息切れしながら

部室前の階段を上ると









上から2段目に



セミが死んでいた。

















涼しい涼しい部室の中では

ノルマを終えたレギュラー達がクーラーから吹き出る空気を吸い込んで

幸せそうな顔していた。


「あーなんやちゃんか。オツカレー」

「おつかれ。なんや って何よ忍足。」

「ちゃうねん。鬼部長さんかと思てな。ははー」

「鬼部長に見つかったら殺されるって分かってるんだったら自主トレしなさいよ」

「あー?はははは」


私が入ってきたとき 少しもソファから体起こそうともしなかったじゃないの。



まぁどーせ本当に跡部が入ってきていたとしても

この関西人はうまいことまるめこむんだろうけど



「ちゃん何〜?なんやシツレイなこと考えてへん?」

「・・・・とんでもないわよ。」



「っだ―――――――――――!!」


「お。宍戸がついに壊れた。」

「うっせーんだよなセミ!なんかこう 余計に夏を暑くしてやがるよな!」

「・・・誰もが知っとるで、そんな事実。」


「くそくそセミめ!」ピョンピョン


蝉がみんみん鳴くと

いっそう暑く感じられるというのは本当だけど

そんな蝉たちにむかって叫ぶがっくんも同じで





夏を余計暑く感じさせてくれるものの一つだ・・。










がちゃ。


「忍足、表出ろ。」



ミーンミンミンミ



ばたん



「え?何なんソレ!?いきなり喧嘩腰??」

「お前が練習サボってソファでくつろいでんのが見えたんだよ。」

「えー?ドアの外からー?」

「お前の行動なんてな、だいたい予想でき

「インサイトで?」


ぶっっっ





皆は跡部のアホくさい技の数々を馬鹿にしている。


だからこーしてたまにネタにされる。


つってもそれで強いんだから尚更タチが悪いんだけど。

試合中の跡部ってちょっと超えちゃってるからなぁ。


平常時の跡部はちょっとは恥ずかしいらしく 全否定はしない。



「・・・さっさと外出ないとこないだのお前の数学のテストがよんじゅ

「ぎゃ―――――――――――!!!」

「ばらすぞ」


「何で知っとるん跡部!!」



「・・・インサイトじゃねーの?」



「・・・・・・」

「・・・・・・」



がっくんが両成敗したところで

皆ばからしくなって重い足取りで外へ出て行った。

仕方なく私もドリンクとタオルを持って皆の後に続いた。

ドアの外ではやっぱり蝉が死んでいた。


ミーンミンミンミン


「侑士、なんで国語よんじゅ

ミーンミン

「がっくーん☆ 次いくでー!」

ミンミン

「おい侑士、なん

ミンミ

「どーんどん行くでー!!」

ンミン

「・・・・・

ミーン

「暑いって気持ちええなー!」


忍足がキモイ汗を流している時、がっくんのドリンクを置いてきたのに気づいた。







部室に戻って3回目にその蝉の死骸を見たとき

その白く粉っぽい腹を見て

流石に気持ち悪くなって

眉をよせたまま部室に入ったら









「・・・・お疲れ様です。」









日吉が水を飲んでいた。







「・・・・・・・・・・」

なんでこんなとこにいんの?
ピヨのことだからサボリじゃないだろうけどさ
さっさと自主トレ行かないとあほべに怒られるよー
てかもしかしてドリンク無かったから水飲んでる?





とかいろいろ浮かんできたけど



気持ち悪いしどうでもいいし

黙っていた。




しばらく私を見ていた日吉は

突然

飲んでいたミネラルウォーターのペットボトルを投げてきた。



「・・・・?」

「あげます。」

「・・・・え あり  でも」

「俺には先輩の作ってくれたドリンクがありますから」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・ぁ」

「?」

「・・・ありますよね?」

「え?  あぁ  ・・うん そりゃぁ」



日吉に頂いた水をごくごく飲んだらちょっとスッキリした。

夏も悪くないかもしれない。




ミーンミンミンミン


「あ、日吉。今度の日曜部活午前だけになったって聞いた?」

「あぁ・・・さっき、鳳がそんなこと言ってるの聞きました。」

「あぁ、そんならいいんだけど。」





ミンミン



「あの、先輩」

「ん?」

「その日ってミーティングとかあったりします?」

「え?日曜?

 いや・・・・なんかあほべの都合で休みらしいから完全オフだと思うけど?」



ミンミン




「・・そうですか。」

「うん。何?なんか用事でもあんの?」


「・・いえ。その。」

「ん?」




ミンミン


















「あの、

   知り合いに映画の割引券2枚貰ったんですけど、

  ソイツ行けなくなっちゃったらしくて、


           良かったら一緒に行きませんか?」











・・・・・・・・















・・・・・・・・・



















ミンミンミン













「その。迷惑じゃなかったら、なんで。」




なんて。



なんて 

日吉が緊張しまくって、

使い古されまくった見え透いた言い訳で、

やっとのことで

片思い中のクラスのマドンナをデートに誘う

弱気な中学生男子みたいな

ことを

 言うから








「うん。私でよかったら」







台詞通りの言葉で返してみた。





「え! あ、いえ、勿論です。是非お願いします。」




「・・・・・・・・はい。」







でも

でも私は

そんな中学生男子の気持ちに微塵も気づかない

鈍感で天然なマンガのヒロインではないから。



今この瞬間のあなたの姿を焼き付けておこうと



























「・・・跡部―、俺インサイトを身につけたかもしれん」

「・・・あぁ?」

「今部室の中で何が行われているか目に見えるようやわ!!

 まったくハレンチなー!」




































モドル






























「忍足、インサイトの意味は覗きじゃねぇぞ?」




窓のまん前でメガネ光らせながらそんなこと言われても・・・















ミンミン

















050813  入り盆

さらっと。

最近ピヨシがみょーに こう
・・・・さっちゃんのせいだ!