「不二、また増えた?サボテーン。」
「ん?うん。その窓んトコのちっちゃいヤツと、サイドボードの・・・ あぁそれそれ。」
また 棘増えた?
蚊取り線香
「フーン。新入りかー。よろしくにゃー。
じゃぁお前はヘニョ君でー、君はテキーラね!」
「人のサボテンに萎える様な名前つけないでくれる?」
「にゃははははー。新入りをいじめんなよお前らー!」
「そこ、勝手に会話しない。」
「はい。なっちゃんでいい?」
「わーさんきゅー。ねぇ由美子はー?」
「姉さんは母さんと高島屋に行ってるよ。なんたらセールとか騒いでたし。」
「ふぅーん。」
不二の口調は冷たい気がする。
いつからか。
俺が不二に こうなってからかもしれない。
でも冷たいこと言いながら
俺にべたべた さわってくるんですけど。
「ん。ふーじー、クーラー入れようよ。」
「クーラー嫌い。」
「じゃぁ窓開けよ。」
「・・・・・いいけど。 あ。」
俺が特殊な鍵を苦労して開けて
網戸を引いて
レースのカーテンを引っ張っていたら
懐かしい匂いが流れてきた。
「何?
あ、えーーーー!蚊取り線香!?」
渋い色のいびつな丸いお皿の上で 渦を巻いた線香がゆらすら 白い煙を登らせている。
不二はふぅっと
指を焦がしそうなところまで燃えているマッチの火を消した。
「電気式のはサボテンによくないんだ。」
「へー。
いやーでもいいよねー!俺も欲しかったんだよにゃー。」
「そうなの?・・・どうせ英二は蚊取り用の素焼きのぶたさんが欲しかったんでしょ?
てゆうかなんか英二に蚊取り線香使うと、火事起こしそうだよね。何故か。」
安全て分かってるはずなんだけどねー。と、
不二は英二の首にまた顔を近づける。
英二はまぶたに力を入れて部屋を見回した。
「姉ちゃんと同じこと言わないでくれる・・・?」
「ふふふ。」
「でも蚊取り線香って結構ぐるぐるしてんだねー。
の かと思ってたのに。」
「ノ? あぁ・・ひらがなの 「の」 か。」
「1・2・3・・・・・3回転半 ぐらいしてるね。」
「えいじ。」
「ん。」
暑い
暑いのに何してんだろう。
多分ちょっと 狂っちゃってるんだと思う。
「・・っ・・・・・んあ、 や 」
ふ
「声出してもいいのに。」
「!」
「 ぁ・・のね、別に出しちゃいけないから出さないんじゃにゃくてっ
出したくにゃいのっ!不二はどんだけ恥ずかしひあッ」
「そそるね。」
く。
っそ
口も歯もぎゅうっと押さえて
焼く様にぎりぎりと睨み付ける。
「え いじ 」
蚊取り線香が の になった。
モドル
051106
どこまでホントウ?
・忍足は無駄に嘘をつくタイプだけど 不二は見栄っ張りなだけ。
・うっかり不二が英二にほこほこ蜂蜜ミルクティを出す場面を書いてしまった。
(今日は大雨な上に寒いからね。ウッカリ!)
・私いかがわしい話ならいくらでも書けるかも
今日は座頭市見ながら